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直観力を高める数学脳の作り方 感想

直感力を高める数学脳の作り方

 この本の内容ですが、タイトルの通りでした。数学が得意になりたい、という人は少なからずいると思いますが、この本は、どうすればそうなれるのか、また、脳の中で一体何が起きているのか、について書かれています。

 内容についてはあまり触れられませんが、まずは直観力について考えていこうと思います。

直観力

 将棋やチェスなど、あらゆる競技などにおいて、天才と呼ばれる人たちが存在します。そういった方たちは、先に答えが浮かび、後からそれが正しいかどうかを論理的に考えていくそうです。

 そんなこと一般人には無理だと思われるでしょうが、案外我々もそれに似たことはやっています。例えば簡単な足し算、8⁺7などは一瞬で答えが出るでしょう。そんなのは覚えているから、という話になりそうですが、答えが先に出て、後から正しいか考えてみるという点で同じですし、本質的に変わりはないように思います。

 直感というと、根拠のない考えのように思いがちではありますが、人生のあらゆる場面での反復練習の末に出た反応であると思えば、それは何かしらの根拠に基づいていると思います。直感を閃きのように思う方もいらっしゃるでしょうが、少し違うように思います。

 閃きは、悩んだ末に出るものです。7⁺8の答えが一瞬で出たからと言って、閃いたわけではありません。もう行き場が完全に無くなったと思うほど考え抜いた先にたどり着くのが、閃きであるとそう思います。一方直感というのは、論理や根拠ははっきりしないが、こんな筋道であるだろうという、予想です。どちらも予想の一種であるように思いますが、この辺りが閃きと直感の違いではないかと思います。

 この本の中で、所謂閃きについても書かれていますが、では直観力とはどのようにしたら伸ばされるのでしょうか。上のように考えると、それは反復練習によって、意識的なものを無意識的領域まで落とし込むことだと思います。

 自転車を意識しないと乗れなかった、というより意識しても乗れなかったという子供も、周りの状況に目を配りながら無意識に乗りこなせるようになる、これが直感であると思います。そう意味で言うと、この本でいう直観力という言葉は、閃きという言葉で置き換えた方が分かりやすいかもしれません。

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