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超ざっくり哲学史「ルネサンス」
ルネサンス
14世紀の終わりごろ、イタリアで始まった「ルネサンス」は、やがてヨーロッパ中に広がりました。「ルネサンス」とは、「再生」、「復活」を表すフランス語で、その名の通り、ギリシア、ローマ文化を復活させようという文化運動のことです。また、14世紀から16世紀頃の時代を指すこともありますが、今回は、思想としての「ルネサンス」について考えていこうと思います。
その前までの1000年間は、簡単に言えばキリスト教の支配下にある時代でした。この時代には、古代のギリシア、ローマ文化というのは破壊され、文化は衰退していました。このため、この時代を「暗黒時代」と呼ぶこともあります。そんな中、古代の文化を学びなおしたり、芸術を復活させようとする動きが起こります。
これは、1000年の間に少しずつ進歩した技術と、市民の登場によるものが大きかったと言います。生きるために一日を使い切るのではなく、ある程度時間的にも経済的にも余裕がある人々が増えてきたことが、勉強や思考などに重点をおくような動きにつながったのでした。
ルネサンスの特徴として、「人間主義」があげられますが、それは「個人主義」に近いものでした。自分を、他の誰でもない孤高のものとして認識し始めたことで、所謂天才と呼ばれるような人が現れ始めました。
この時代、絵画や音楽をはじめとする芸術、建築、哲学、そして科学技術が発展し始めます。それまでの1000年間の緩やかな発展と衰退が嘘のように、それらはルネサンスの名のもとに花を咲かせました。
古代の文化を復興させるといいながらも、当時の思想の一つである、中庸や豪華なものなど必要ない、といったものからかけ離れたものが幾つか登場しました。絢爛豪華な大聖堂など、見るものを圧倒させるものが増え始めたのです。
地動説
今とは比べ物になりませんが、当時も星の観測器具はありました。それより遥か昔から数学があったように、当時も数学は学ばれていました。そんな中、1500年代にコペルニクスという天文学者がある本を書きあげます。「天体の回転について」と題された本は、地球が太陽の周りをまわっている、という内容を含んでいました。
これは現在でも正しいと思える内容ですが、宇宙の中心も太陽であると考えている点で、今と違います。また、天体は完全な円軌道を描いて回るとも考えていました。実際は楕円軌道ですが、これは17世紀の天文学者ケプラーによって、示されます。また、ガリレオガリレイや、アイザックニュートンらによって、慣性の法則が発見され、ニュートンに関しては万有引力を発見します。これによって、地球が回転しても人が外へ弾き飛ばされないことの説明が出来るようになりました。
宗教改革
マルティンルターの名前は教科書で読んだことがあると思います。当時カトリック教会では、免罪符を買えば神に赦されるとしていましたが、ルターらはそうした教会の態度を疑問視し、キリスト教の原点に帰ろうとしました。そうして、宗教改革の中心になったことで、プロテスタント教が誕生するきっかけとなりました。
ルターは聖書をドイツ語に訳し、誰もが読めるようにします。彼にとって、神職者とは特別な存在、つまり神の代弁者や赦しを与える免罪符などを配れるような存在ではなく、神職者でなくとも神の赦しを得られる、と考えました。そしてそれは信仰によってのみ与えられるとしました。
また、ルターは礼拝の場では讃美歌を歌うことを推奨し、自身でも作曲を手掛けています。こうした音楽分化というのは、後の文化に影響を与えることになります。
ルターは聖書をドイツ語に訳し、誰もが読めるようにします。彼にとって、神職者とは特別な存在、つまり神の代弁者や赦しを与える免罪符などを配れるような存在ではなく、神職者でなくとも神の赦しを得られる、と考えました。そしてそれは信仰によってのみ与えられるとしました。
また、ルターは礼拝の場では讃美歌を歌うことを推奨し、自身でも作曲を手掛けています。こうした音楽分化というのは、後の文化に影響を与えることになります。
まとめ
1000年の発展のない時代から、急激に人間中心の思想が芽生え始めました。そうした思想は、芸術や建築などの文化に影響を与え、科学者や芸術家が数多く輩出されることになりました。
「バロック」
「バロック」

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