スキップしてメイン コンテンツに移動

移転しました

超ざっくり哲学史「経験主義、ジョン・ロック」

経験主義

 合理主義の復習をしましょう。簡単に言ってしまえば、合理主義は理性を重んじる考え方でした。合理主義者は、人間には生まれ持った理性が経験に関係なく存在するという考えをすることもありました。経験主義は、我々の理性や意識というのは、経験によって培われてきた、とする考えでした。有名な経験主義の哲学者は、ロック、バークリ、ヒュームなどです。理性よりも感覚の方を信じたアリストテレスのように、経験主義においては、感覚による知の獲得を唱えています。

ジョン・ロック

 17世紀ごろのイギリスに生まれたジョン・ロックですが、彼の思想で有名なものは、「タブラ・ラサ」でしょうか。これは白紙説とも呼ばれますが、要は、人間は生まれ持った観念などない白紙のようなものである、という主張です。観念、意識などは、経験の祖総合であると、彼は考えました。人間は生まれ持った観念は無く、持っているのは、経験を認識し、加工する能力であるということです。

 そして、経験というのは、眼や耳などの感覚器官によって認識する外部の感覚と、自身の経験や記憶に対する自身の反応や反省という「経験」の2種類に分けられます。内から経験が発生するというのもおかしいように思いますが、昔の記憶同士が繋がって新しいものを作りだしたりすることを考えると、経験から新しい経験が生まれることは自然のことのようです。

 ジョン・ロックの思想でもう一つ重要なものが、「第一性質」と「第二性質」です。前者は、数や重さなどの客観性を有した性質で、後者は、味や匂いなど主観的な性質のことです。

 経験主義は、デカルトなどの合理主義と対立する概念ではありますが、デカルトが考えたようにロックもまた、理性で認識できるものは信じていいと考えました。
「ヒューム」

コメント

人気の投稿